レビュー

「公爵家の籠の鳥」ロレイン・ヒース(ハーレクインMIRA文庫)★あらすじと感想★

2018年12月の新刊、11月末にハーレクインの新刊モニターに当選して一足早く読むことができました。

モニターに当選しても、どの本かは届いてのお楽しみ。今回は特にリクエストもしなかったので、明けてびっくりの大当たりでした(個人的に)!

ロレイン・ヒースの新シリーズですって。わくわく。
その日のうちに読了です。

★★★☆☆
「公爵家の籠の鳥」
作:ロレイン・ヒース 訳:富永佐知子
(ハーレクインMIRA文庫)


公爵家の籠の鳥 (MIRA文庫)

【あらすじ】

幼いころに天涯孤独となり、後見人の公爵夫妻の元で育ったヒロインのアスリン。公爵の息子と結婚し、幸せをつかむはずだった彼女の前に現れたのは、裏社会で財を築いた暗黒街の王、ミック・トゥルーラブ。彼はある理由から公爵へ復讐を誓っていて…。

【感想】

貧民街で里親に育てられながらも、裏社会で富を築いたミック・トゥルーラブが、自分を捨てた親を探し出し復讐するというストーリー。(これネタバレですね、ごめんなさい!)

安定感のある設定&展開はさすがロレイン・ヒース。今ヒストリカルでもっとも勢いがある作家さんですよね!
古典的なヒストリカルとは一線を画す、「暗黒街の成功者」のような斬新な設定と登場人物が魅力です。

「里子」がキーワードになる今回の新シリーズは、事情があって育てられない親からお金と引き換えに子どもをもらい受け、貧民街で育ててきた女性エティ・トゥルーラブとその子どもたちが中心となって展開していくようです。100年ほど前の実話に着想を得て考えられたそう。

緊迫感のある冒頭からぐっと引き込まれて、しっかり伏線を回収するラストまで、とっても面白かったんですけど、ロマンスというよりは親子劇で、ヒロインのアスリンとミックの恋愛はややおまけ感が。

さらに内容とは関係がないのですが、ヒロインの性格がぜんぜん「籠の鳥」っていうタイプではなかったのと、暗黒街の王の名前がトゥルーラブってどうよ?という違和感が最後までぬぐい切れず、★3つというやや辛口評価になってしまいました。

でも、最後は予想以上のどんでん返し。からの大団円! ちょっとつらいエピソードもあったけれど、よかった!!
恋愛だけをテーマにするのではなく、土台に家族愛があるのも、ロレイン・ヒースの魅力なのかも。

ロレイン・ヒースのこれ読んだ?

一押しは、「ペンブルックの消えた3兄弟」シリーズ! こばとは「ブックパス」の読み放題プランで読みました。少し古い本ですが、1作目はKindleでもリリースされてますね!


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【あらすじ&感想】

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これ、なんで3作目の日本語版が出ないんだろう…本当に読みたい1冊です!!

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