レビュー

ブリジャートン家「恋のたくらみは公爵と」ジュリア・クイン★あらすじと感想★

Best5で紹介した「恋心だけ秘密にして」と迷うくらい、ブリジャートン・シリーズの中で好きな1冊。
Kindle版が出たら、これからもたくさんの人に読んでもらえるだろう名作だと思います。熱望!

うれしいニュース!!
ブリジャートンシリーズがNetflixでドラマ化、小説版も再販&電子書籍化ですっ。
シンプルなタイトルと表紙、これなら本棚に並べやすくていいなあ♡


ブリジャートン家1 恋のたくらみは公爵と (ラズベリーブックス)

★記事の最後にネタバレがありますのでご注意ください。

★★★★★
「恋のたくらみは公爵と」
ジュリア・クイン


恋のたくらみは公爵と (ラズベリーブックス)

【あらすじ】

ジュリア・クインの代表作であるブリジャートン・シリーズ、8人兄弟の4番目、長女ダフネのストーリー。
美人で性格もいいけれど、男兄弟に囲まれてそだったダフネはさっぱりした性格で、男性と会話をしても男友達のようになってしまいがち。社交界にデビューしたものの、ちょうどいい求婚者があらわれない。

そこで偶然出会ったのが、放蕩者と名高いヘイスティング公爵、サイモン。
結婚する気のないサイモンは、自分と熱烈な恋人同士を演じることで、自分は娘を売り込もうとする社交界の母親たちから逃げることができ、ダフネは独身男性たちから恋愛の対象として見られるようになるはずと提案する。

2人は恋人同士を演じているうちに惹かれ合うようになり、本当に結婚することになるが…。

「あなたがわたしから何かを取りあげるのなら、わたしもあなたから取りあげるわ。わたしを。」
サイモンは言葉を失った。まるで言葉がでてこない。

【感想】

丁々発止の会話と、しっかりしたテーマ、テンポのいいストーリー。個人的には、ブリジャートン・シリーズの前半が、ジュリア・クインの黄金期だと感じています。(といったら失礼なのかなあ…でも、最近の作品は少し冗長に感じてしまいます)

「恋のたくらみは公爵と」の見どころは、ダフネに惹かれているのに、結婚したくないとごねるサイモン(笑)
その理由は、とってもシリアスなものなんですが。
けっこう思い切ったテーマでした、それは、吃音。

子どものころに吃音があったせいで、父親から疎まれ、サイモンは父親への復讐として子どもを持たずに公爵家を自分の代で終わらせようと考えているんです。
ものすごい努力を重ねて、吃音を克服したものの、結婚してから、子どもを作らないとごねてダフネと言い争いになり、興奮してどもってしまうサイモン。

頑固で、傷ついていて、愛に飢えている。
そんなサイモンを、大家族の中で育って、本当に愛すること、愛されることを知っているダフネが、ゆっくりと癒していくというストーリー。良作です。

終盤、サイモンを兄3人が問い詰めるシーンも見どころ。このあたりが、ブリジャートン・シリーズの人気のゆえんですよね、きっと!

レビューしたのはこちら>>
タイトル:恋のたくらみは公爵と
作:ジュリア・クイン 訳:村山 美雪
ラズベリーブックス

原題は、The Duke and I(ブリジャートン・シリーズは、原題がステキ♡)
テンポのいい文章は、きっと翻訳家さんの腕も大きいんだろうなと思います。

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星空の下で攫われて (ラズベリーブックス)


恋のはじまりは屋根の上で (竹書房文庫)

こちらはブリジャートンシリーズの関連作品。

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祝ドラマ化大ヒット! ネタバレ「ブリジャートン家」

ブリジャートン・シリーズの「恋のたくらみは公爵と」がNetflixでドラマ化即ヒットを飛ばしているとのこと。絶版だった名作シリーズが再販&電子書籍化してロマンス好きとしてはうれしい♡

でも……でも気になるのは「恋のたくらみは公爵と」って、考えてみるとドラマ化しやすい作品ではない気も。ストーリーの要となるあんなシーンやこんなシーン、ドラマではどうなっているのかしら。

気になるネタバレ①

確執のあった父親への当てつけとして、公爵家を自分の代で終わらせると決意しているサイモン。ダフネと恋に落ちてしまって結婚はしたけれど、どうしても子どもは作りたくないんです。そんな彼がとった方法は、外出し。でも、箱入りのお嬢さんとして無垢なまま結婚したダフネは、サイモンのしていることの意味が分からない。普通の新婚生活を送っていると思っているわけです。でもある日、メイドと話していて彼は避妊しているんだわ、と気がつく。英国貴族は世襲制だから、大問題です。でも、内容が内容だけにダフネは誰にも相談できなくて苦しみます…。

これ、けっこうストーリーの要的なエピソードだと思うんですけど、ドラマで描くには生々しい気も。一気にセックス・アンド・ザ・シティっぽくなるよね。どう描かれているんだろう、そのままなのかしら。気になります!

気になるネタバレその②

子どもを持ちたくないことを黙って結婚するサイモンも悪いけど、ダフネの行動力もなかなかすごくて。納得できずに、子作りを強行します。どうするかというと、酔っぱらって前後不覚になっているサイモンの上に乗っかっちゃう。
翌朝サイモンは激怒。やがてダフネの妊娠が分かるけれど、サイモンの怒りは冷めず…。
ここもそのまま? ドラマはR15かな? 気になる~。

気になるネタバレその③

最後の方にニヤニヤしちゃうのが、サイモンとダフネの危機を噂で聞いたブリジャートン家の兄たちが公爵家に押し掛けるシーン。
ちょうどダフネとサイモンはすったもんだのあげくに仲直りをしたところ。サイモンは兄たちの目の前でダフネといちゃついて見せて、「ほらほら我々はこれから部屋ですることがあるからさっさと帰ってくれ」とあからさまに追い払うんです。ポカーンとする兄たちがかわいい。ブリジャートン・シリーズの醍醐味的なシーンなので、ここもぜひドラマで描いてほしいな~。

ということで、Netflixで人気のドラマ「ブリジャートン家」は原作もとってもおすすめです! 電子書籍もありますよ♪

 


ブリジャートン家1 恋のたくらみは公爵と (ラズベリーブックス)