子どもの学校でトラブル続きで、ここ数ヶ月、なんだかハーレクインもあんまり読めていない気がします。その反動か、お正月に電子書籍もリアル紙書籍も、どどーっと購入してしまいました。
そのうちの1冊が、さちみりほさんの新刊!
電子書籍は、チケットがちょこっと残っていたりするので、Renta!で購入することが多いのですが、新年早々ハーレクインライブラリ*で先行販売されているのを見つけて、思わずポチ!*2019年8月にロマンスライブラリからサイト名が変更になりました。
クリスマスの時期に本屋さんで雑誌に載っているのを見かけて、気になっていたんです。ハーレクインって、こんなに早く雑誌→コミックス化されるんですね。知らなかった!
あらすじ&感想です。(ネタバレあり)
*商品画像は電子書籍サイトのRenta! にリンクしています。(ハーレクインライブラリのサイトの個別作品にリンクする方法が分からずで…ややこしくてすみません)
★★★★☆
「忘れえぬ初恋」
作:さちみりほ/アン・ヘリス
(ハーレクインコミックス)
【あらすじ】
幼い日、結婚を約束したディコンはヒロインのキャスリンをかばって誘拐されてしまう。10年がたち、誰もがディコンはもう帰ってこないというけれど、忘れることができないキャスリン。ディコンに似た奴隷を見たという情報を頼りにイタリアへ向かい、そこで出会ったのは、ヴェネツィアの裕福な商人ロレンツォ。奴隷を助け出し、家族へと引き渡す代わりに身代金を得ていると聞き、キャスリンは嫌悪感を覚えるが、不思議なほど惹かれてもいき…。
【感想】
ひさびさ、重厚なヒストリカルでした!!
よく見かける、英国貴族の華やかな時代よりずいぶん前の時代。オスマン帝国とローマ帝国がコンスタンティンノーブル(イスタンブール)を奪いあっている中世のお話です。
キャスリンのために誘拐されたディコンを探すロレンツォ。実は彼には、ガレー船を漕ぐ奴隷だったという過去があるのです。死にかけたところをイタリアの商人に助けれたものの、実はそれ以前の記憶がないのです。あーもう!ロレンツォ、早く思い出して!!
というストーリー。
中世を舞台にしたヒストリカルって、血と剣の世界というか、内容がわりとハードですよね。こちらも、海賊との戦いのシーン、奴隷の描写などややハードです。
記憶喪失ものは好きだけど、楽しく読むにはちょっとストーリーが重たかったので★-1かなあ。
でも、歴史についていろいろと考えさせられる作品でした。こばとはこの時代、白人も奴隷となることがあったんだ、ということをはじめて知りました。
そしてとにかく。
この内容を、145ページにまとめたさちみりほさんは、さすがのひとこと!
原作を読んでみると分かるのですが、かなり大胆にストーリーをアレンジして、お得意のくすっと笑えるシーンもカットして、ぎゅぎゅっと、ぐいぐいっと読ませてくれます。
原作も読みました!
1月中旬、ハーレクインライブラリの小説98円セールに原作がラインナップしていました。コミックも好きだけど、原作が読みたくなる派としては、本当にいつもうれしいタイミング!
原作では、コミックス版では大きくカットされていた、キャスリンとロレンツォの恋愛が丁寧に描かれていました。ロレンツォが記憶を取り戻して、愛する人の元へ戻る…というだけのストーリーではないんです。キャスリンはディコンを思いながらも、ロレンツォを愛していく。ロレンツォも、キャスリンには思う人がいると知りながらも、求めていく。
長いお話ですが、古典的なヒストリカルが好きな人には、おすすめかも。
さちみりほの、これ読んだ?
さちみりほさんて、とっても多作! そしてどれを読んでも、おもしろいんですよね~!!いつも新刊を楽しみにしている作家さんの一人です。
そんなこばとのお気に入りはこちら!
大切な人の死の真相を探るために、男装してロンドンへやってきたヒロイン。
そんなヒロインをなぜか放っておけず小姓として雇ったのは、社交界で「憂うつ症の子爵」不機嫌の権化といわれるフィンチャム子爵で…。
アン・アシュリーの名作を、軽快にコミカライズ。ヒロインがかわいくって、くすっと笑えて。かなりコメディタッチに脚色されていますが、それがまたツボでした。
原作のストーリー展開の軸もしっかりおさえてあるので、軽くなりすぎて読み応えがない、なんてこともありません。
この本の発売当時、Renta!にコインが余っていたので、ハーレクインライブラリの先行配信で読んじゃいたいのを2週間くらいやきもきしながら待った記憶が。で、読み終わってから即読み直して、また読み直して×3回っていうくらいおもしろかったです!